お宿Ｏｎｎ中津川コンセプト

この建築は、配置・構成から細かな仕上げやアートワークに至るまで、中津川を活かしきる設計を行っています。

この敷地の最大の特徴は、恵那山にむけて緩やかに上る地形です。この裾野の上に立つという特別な立地を活かすため、1Fは複数のフロア高さのある計画とし、山を散策するようなシークエンスが楽しめる一方、飲食スペースはどの席でも景色が良い、特別な空間となりました。

飲食スペースは大きな引き戸と縁側で前庭とつながります。前庭は、目の前の旧中山道のオープンスペースとして確保したもので、六斎市などにはイベントなどにも利用できたら良いと思っています。

内部空間は、中津川の檜をふんだんに使っています。最大の特徴は、構造体にも檜を使用していることで、これが最大限引き立つように、この燃エンウッドを中心に空間を構成しています。

床のフローリング、受付カウンター、各所にあるアートワークも、いかに檜の魅力を伝えるかということを大切にしました。アートワークでは製材所に置かれている木材の迫力や美しさを伝えたいと思い、製材途中のものを利用してデザインしました。ぜひ檜の魅力を感じていただけたらと思います。